木遣とは? - 牛嶋木遣会

木遣とは?

概 要

木遣の様子

「木遣り」の発祥は、労働歌として生まれたものでしたが、今日ではおめでたい席で歌われる事が多くなっています。

「広辞苑」には「重たい木材などを音頭をとりながら、掛け声を掛けて送り運ぶこと。木遣り歌の略」と述べており、また「木遣りの時に歌う一種の俗謡。地突きまたは祭礼の山車を引く時に歌う。木遣節。木遣口説」と記されています。

起 源

木遣りは労働歌として、働く者の気と力を一つに合わせ、一同の力を一遍に出させるために歌われ、目的に応じそれぞれの風土と混じり合い、変化しながら、全国各地に広がりその土地に定着していきました。

江戸鳶木遣り

江戸の庶民が残した貴重な文化財として、昭和31年に東京都無形文化財に指定されました。江戸木遣りは鳶職人たちが伝承の中心となり、労働歌から次第に鳶の歌として定着し、歌の内容も多岐にわたり、江戸庶民の文化を反映するようになりました。

江戸木遣りは、江戸消防記念会が、纏や梯子乗りとともに今日も毎年1月6日に行われる消防出初式を始め、神田明神や日枝神社の祭礼など、各地の建前、地鎮祭、劇場のこけら落としなど、おめでたい行事の席上で、祝儀の歌として歌われ、その行事に華を添えています。

また、江戸文化を外国に紹介する催事に関しても、纏振りや梯子乗りと共に木遣り歌を披露して国際親善に貢献しています。

参考文献「江戸消防創立50周年記念」社団法人江戸消防記念会 監修 東京消防庁